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仲野 友英; Shumack, A.*; Maggi, C. F.*
Journal of Physics B; Atomic, Molecular and Optical Physics, 2 Pages, 2016/01
原子力機構とユーロヒュージョン(オランダ基礎エネルギー研究所、マックスプランク物理研究所、などからなる研究組織)との共同研究により、ヨーロッパの大型トカマク装置JETの高温プラズマ中のタングステンイオン密度を決定することに成功した。改良型X線分光器で測定されたスペクトルを原子構造計算プログラムFACによって解析した。この解析により45価及び46価のタングステンイオンと32価のモリブデンイオンのスペクトル線を同定した。さらに、意図的にモリブデンをプラズマに入射することによって、モリブデンイオンのスペクトル線の同定結果を確かめた。これらのタングステンイオン及びモリブデンイオンのスペクトル線の絶対強度からそれらの絶対密度を決定した。
仲野 友英; Shumack, A.*; Maggi, C. F.*; Reinke, M.*; Lawson, K.*; Coffey, I.*; Ptterich, T.*; Brezinsek, S.*; Lipschultz, B.*; Matthews, G. F.*; et al.
Journal of Physics B; Atomic, Molecular and Optical Physics, 48(14), p.144023_1 - 144023_11, 2015/07
被引用回数:30 パーセンタイル:82.11(Optics)欧州のトカマク型装置JETでは、タングステン材ダイバータの導入に伴いプラズマ中のタングステン量をモニターするため、既設のX線分光器を改造した。この分光器で観測されたスペクトルを原子構造計算プログラムで計算したスペクトルと比較することによって、, 、及びからの内殻励起スペクトル線を同定することに成功した。これらのスペクトル線の強度からタングステン及びモリブデンイオンの密度を導出し、電子密度に対して、それぞれ及びと決定した。さらに、導出したタングステン及びモリブデンイオン密度の妥当性の検証を以下のように行った。スペクトル線の強度から導出したタングステンイオン密度はスペクトル線強度から導出したタングステンイオン密度と20%で一致することを確かめた。また、X線分光器の2.4keV帯の連続スペクトル強度から導出したプラズマ実効電荷数は4.8keV帯の連続スペクトルから導出したプラズマ実効電荷数と50%で一致すること、そしてこれらは可視分光から導出されたプラズマ実効電荷数とよく一致することを確かめた。よって、本X線分光器の感度は妥当であると結論でき、導出したタングステン及びモリブデンイオン密度も信頼できると考えられる。